投資家の名言から学ぶ:リスクを限定する

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「投資家の名言から学ぶ」シリーズでは、トレードのヒントになるような名言を紹介しています。

今回は「リスクを限定する」をテーマにした言葉を紹介します。

名言集

「まずダウンサイドが守られていることを確認してから、アップサイドの可能性を考える。」― マーク・ラスリー

「損失を避けることが、投資成功への最も重要な前提条件だ。」― セス・クラーマン

「投資のトリックは、お金を失わないことだ。それが最も重要だ。年9%で資産を複利で増やす方が、結果が上下する投資家よりも良い。大きな損失は致命的で、複利率を台無しにする。複利こそが投資の魔法なのだ。」― ジム・ロジャーズ

「私の目標は損失を抑えることで、上がっていく株をいくつか掴めれば、複利の効果が働く。」― ウォルター・シュロス

「私たち投資家がダウンサイド保護に注力すれば、アップサイドは多くの場合、自ずとついてくる。ダウンサイドに床を設定できれば、それは大きなアドバンテージだ。この『表が出れば勝ち、裏が出ても大して損しない』というフレームワークは、極めて有利だ。」― モーニシュ・パブライ

「基本的な投資原則の一つは、大きな損失は大きな利益では補えないということ。たとえば、50%の利益と損失を繰り返すと、結果として大きな損失を被る。50%の損失を取り戻すには、100%の利益が必要になるからだ。」― レイ・ダリオ

「トレーディングの最も重要なルールは、攻撃ではなく防御を重視することだ。」― ポール・チューダー・ジョーンズ

「一般的に、生き残ることが富への唯一の道だ。もう一度言う、生き残ることが富への唯一の道だ。損失が生存を脅かさない場合にのみ、リターンを最大化しようとするべきだ。」― ピーター・バーンスタイン

「誰もが常にアップサイドを見ている。私が重要だと思うのは、ダウンサイドを心配することだ。どの投資やビジネスでもお金を失わなければ、それは大きな利点だ。15%の利益を得れば素晴らしいが、7%でも悪くない。だが20%失えば、それを取り戻すのは非常に難しい。取引を見るとき、『アップサイドは理解できたが、ダウンサイドはどうか、現実的に最悪の事態はどうなるのか』と考える。」― スチュワート・レスニック

コメント

非常に多くの成功者がリスクを限定する(大負けを避ける)ことを語っています。

しかしこの意味を本当に理解している人がどれだけいるのかは疑問です。

インターネットを見ていると、アップサイドだけを見てダウンサイドを気にかけない人がとても多いと感じます。

そういう人は普段の出費には厳しいのに、投資になると利益に目がくらみ損失の可能性を低く見積って分不相応な賭けをしてしまいます。

そして予想していなかった暴落などで再起不能のダメージを負いそのまま引退していきます。

伝説の投資家(もしくはファンドマネージャー)などと呼ばれる人達の成績が年利10~30%程度であることを考えると、

「月利100%を目指しています」という考えがどれほど無謀なことか分かると思います。

もちろんビットコインに早くから投資していた人やカリスマデイトレーダーのように短期間でとてつもない利益率を出した人も中にはいますが、

それらは特殊なケースであり目指す対象ではないと思います。

基本的にリスクとリターンは比例します。

他人が大きな利益を出していると自分も同じことができるはず・・・と考えてしまいますが、

少し立ち止まってその人がどういうリスクを取っているのか分析してみるべきです。

常識外の利益を出しているように見えるのは、能力が高いのではなく運が悪ければ破産するようなリスクを負っていることの裏返しである場合も多いです。